①自分の城を持って初めて一人前!
②一戸建ては資産だから・・・。
③家賃のつもりで・・・
その他さまざまな理由で家を購入する方が多い。
住宅を取得という「夢の実現」
それは、「精算」し終わって初めて「実現」したことになる。
①②③の理由で建てる方は多い。
だがリスクをしっかり考えて頂きたい。
住宅ローン=借金なのだから
期間が長いローンになると購入価格の1.5倍支払うことになることも。
28歳で結婚し、5年後に家を建てて35年ローンを組んだとしたら
33歳+35年=68歳
この話をすると繰り上げ返済をするからその年齢まで払わないという方が
かなりいる。
果たしてその通りになるのだろうか?
団塊の世代は高利息・所得倍増・需要過多・社会保障充実・退職金制度の安定などにより国や企業・世の中の風潮から努力以上の退職金や年金がもらえた。だから借金をすべて相殺できた。
しかし、我々30代はどうだろう。セカンドライフは自分で準備しなくてはならない。セカンドライフに向けての準備する資金が団塊の世代とはまるで違う。そんな中、住宅を購入した時にどれだけ経済・時間の負担が出るのだろう?
28歳で結婚した方の一生を80歳までとした時、
(80歳ー28歳)=52年(結婚生活の期間)
35年(ローン期間)÷52年×100=67.3%
実に結婚期間の67.3%を住宅ローンに費やすのだ。
借金を早く返済するために繰り上げ返済をして家族で遊びに行くことなく、ひたすら働いた結果、寝るだけの家になっているご家庭がかなり増えている。
家が老朽化するとメンテナンス料もかなり必要になる。
現在のような不況になると「ボーナス払い」や「頭金なしローン」「60歳超のローン返済がある方」は、マイホームを購入して良かったと真から思えているだろうか?
①自分の城を持って初めて一人前!
→核家族になって自分の老後まで考えたら「城」の必要性は?
学資・家族旅行・老後(年金・医療・介護)・住宅取得
セカンドライフが見通しがつかない中、博打のように運次第で優先順位を後ろにできるか?
②一戸建ては資産だから・・・。
→ローン支払期間は「資産」ではなく「負債」。頭金を購入額の20%準備できない方はお勧めできない。
購入額の10%(諸費用+6か月分の生活費)は別途必要な資金。
約10年でメンテナンスが必要になるケースが多いので、ローンとは別に考える必要がある。
③家賃のつもりで・・・
→家賃は賃貸契約を解除して安いところに移れるが、「住宅ローン」は借金なのでそういうわけにはいかない。
収入が落ちたり社会制度の変化によって払えなくなった時には、場合によっては競売にかけられ、住んでいない家の借金を払わなければならない。
家を建てるということは、一大消耗品を買うという観点も必要である。住宅会社・金融機関は「建てる・貸す」ということに努力することだろう。
大きな買い物をするわけだから「肯定的」な意見と「否定的な」意見を聞いたうえで、自分のライフプランニングに照らし合わせて考えることが大切なのではないか?
「建てられるようにする住宅ローン」ではなく「無理なく毎月返せる住宅ローン」を提供しなければ、アメリカの二の舞になる。